肛門科医のつぶやき

2017.07.23更新

祇園祭りが終わると、いよいよ夏本番ですね。

祇園祭りでは、いつも四条烏丸の出店にビールを飲みに行きます。今年も例年通り、妻と一緒にビールを飲みに行きました。今年は鶏のから揚げをつまみに飲みました。

本当に大勢の方が、祇園祭りを観に来られているんだなあと思いました。

ビール一杯だけでは足らないので、たまにお世話になっているお店に行ってみました。いつもは日曜日はお休みなので、どうかな?と思ったのですが、その日は営業されていて美味しく食事して、飲んで帰りました。

さて、アルコールはお尻の病気によくないと思っている人がいますが、そんなことはありません。飲みすぎはよくありませんが、楽しく飲む分には大丈夫です。

楽しく飲んで、日ごろのストレスを解消するのも良いのではないかと思います。ストレスもお尻の具合や排便の具合を悪くしてしまいます。

ビールは炭酸が入っているので、お腹の動きをよくします。飲みすぎて下痢になってしまうのもこのためだと思います。ですから、美味しく飲んで、お腹の動きをよくして便通をよくする。

肛門科的にはお勧めです。ビールが苦手な方も、炭酸飲料は同じようにお腹の動きをよくしてくれます。炭酸水もいいのではと思います。

これから、暑い日がしばらく続きます。冷たいビールをおいしく飲む。良いんじゃないかなと思います。

投稿者: 渡邉医院

2017.07.05更新

皮垂、スキンタグともいいますが、肛門にできた皮膚のシワのことをいいます。この皮垂が気になってこられる患者さんは多いです。

皮垂を「いぼ痔」だと思われてくる患者さんもいらっしゃいます。

では、「皮垂は病気か?」ですが、皮垂は皮膚のシワで、皮垂そのものが痛くなったり出血することはありまあせん。ですから、基本的には、手術をして切除しなければならないということはありません。

ただ、「皮垂があって、拭きにくい。」とか、「皮垂そのものが気になって嫌だ。」とおっしゃる患者さんもいます。皮垂が気になって、必要以上に洗ったり、必要以上に擦ることで皮膚炎になったりすることもあります。

「気になる。」、「嫌だな~。」と思っているのもあまりいいことはないと、私は思います。気になったり、嫌だな~というときは、切除したほうがいいと思っています。

皮垂ができる原因には色々あります。例えば、内痔核(いぼ痔)が腫れたりおさまったりを繰り返すことで、内痔核ができやすい部分の肛門の外側に皮垂ができたり、また、裂肛(切れ痔)で肛門に傷がついたり治ったりすることを繰り返しているうちに、裂肛ができる外側に皮垂ができることもあります。また、血栓性外痔核といって、肛門の外側に血栓(血豆)が詰まって腫れて痛くなる病気があります。腫れはだんだん治まり、血栓は次第に溶けて、吸収され治っていきます。ただ、血栓が吸収した後、皮垂として皮膚のシワができてしまうこともあります。

このように皮垂の原因にはいろいろあって、皮垂の原因によって、皮垂の切除の仕方が多少違ってきます。

裂肛や血栓性外痔核でできた場合は、皮垂だけを形よく切除しますし、内痔核が原因の場合は、少し肛門の中まで、皮垂を剥離して切除して、一部糸で縫合すると形よく切除することができます。でも、いずれの場合も、便が出るところにできる傷ですので、排便があっても具合よく治るように皮垂をとる必要があります。

皮垂を切除する場合は、入院にはなりません。手術は局所麻酔で行いますが、麻酔をして皮垂をとって、大体5分程度で終わります。でも手術が終わってすぐに帰宅して、帰宅後傷口からの出血があると困りますので、手術後は1時間程度、病室で休んでもらって、出血がないことを確認して、局所麻酔が完全にきれてから帰宅してもらっています。手術後の通院は、手術をした翌日、約1週間後、さらにそこから2週間後と3回通院して傷の治りをみせてもらっています。入浴は手術した次の日から普通に入ってもらっています。

こんな感じで手術をしています。

皮垂は悪いものではありません。手術して切除しなければならないものではありません。でもいつも気になって、嫌だな~と思っているのもいいことはないと思います。皮垂で悩んでいる方がいらっしゃれば、一度相談してみて下さい。

投稿者: 渡邉医院

2017.07.03更新

7月になりました。もう1年の半分が過ぎてしまったんだなと思います。今日は7月3日ですが、本当にもう夏って感じですね。

明日は台風が来るかもしれません。

最近、「日帰り手術ってなんだろう?」と考えることがあります。

もともと日帰り手術で行ている手術はあります。例えば、血栓性外痔核に対しての血栓摘出術。肛門周囲膿瘍に対しての肛門周囲膿瘍切開術。

また内痔核にに対しての輪ゴム結紮法。またパオスクレーという痔核硬化剤を使った内痔核に対しての痔核硬化療法。

こういったように、もともと日帰り手術で行っている手術があります。これらをあえて「日帰り手術」と呼ぶ意味はないのかなと思います。

本来の「日帰り手術」は、内痔核に対しての痔核根治術や、ジオンという痔核硬化剤を使っての四段階注射法による痔核硬化療法(ALTA療法)

痔瘻に対しての痔瘻根治術、裂肛に対しての裂肛根治術など、基本的に入院での手術が望ましい手術を「日帰り手術」として行うことなのではないかと思っています。

内痔核に対しての痔核根治術を「日帰り手術」で行う際に問題となるのは、術後の痛みと術後の出血です。術後の痛みに関しては、今でも、みなさんが思っているほど痛みはなく、消炎鎮痛剤の内服で抑えることができます。「日帰り手術」を行うときに最も問題となるのが、術後の出血です。

痔核根治術を行った後の出血には、早期出血と晩期出血があります。早期出血は術後24時間以内に起きる出血のことを言いますが、大抵は術後3時間以内におきます。晩期出血は、内痔核を切除する際に、内痔核の根元にある動脈を糸で縛って出血しないようにしてから切除するのですが、この動脈を縛ったところから7~10日後に出血する、動脈性の出血です。渡邉医院では現在まで約1%の頻度で晩期出血が起きています。いずれの出血も、もう一度麻酔をして出血を止めなければなりません。

このように他の根治術でも同様に、出血をどう管理するかが「日帰り手術」では重要になってきます。

入院している際に出血があった場合は、すぐに対応できますし、出血以外に心配なことがあっても、すぐに聞くことができる職員がいます。このことは患者さんにとってとても大切なことだと思います。

でも日帰りの場合は、自宅で何か心配なことがあっても、すぐに聞くことができる人がいません。渡邉医院では、何かあった場合すぐに対応できる体制は取っていますが、やはり患者さんは不安をもって自宅で療養されるのだと思います。

こういったことから、基本的には痔核根治術、痔瘻根治術そして裂肛根治術などの根治術は1泊2日以上の入院での加療を勧めています。ただ患者さんの状況などで「日帰り手術」を行う場合もあります。そういった場合は、手術後の痛みや出血。また、術後はどのように経過していくのかをしっかりお話しして、理解していただいた上で「日帰り手術」を行っています。

日帰り手術。入院しなくて済む。魅力的かもしれません。でも入院での治療も意外といいのではと思います。入院された患者さんの中には、「痔が良くなっただけでなく、久しぶりにゆっくりできて、リフレッシュした。」とおっしゃるかたも多いです。

社会的なことで日帰り手術を選択しなければならないこともあると思いますが、根治術の場合は1泊2日以上の入院での治療も考えてみてはと思います。

これから、暑い日が続くと思いますが、水分を十分にとって、体調を崩されないように。

 

 

投稿者: 渡邉医院

TEL:075-441-4303